あれから10年
2011年度、わたしは日本商工会議所青年部の東日本大震災復興支援チームリーダーとして一年を過ごしました。
震災直後に東北各地の被災地・避難所・商工会議所等を回り、自然災害の被災の大きさ・深刻さを前に、人の力がいかに小さいものか思い知らされました。それから一年、各地で被災者の声を集め、日商などをとおして政府に届け、また商工会議所青年部全体の復興支援活動のとりまとめをしておりました。日本商工会議所青年部の活動は、普段は人の生き死に、生活にすぐにかかわるようなものではありません。しかし、この時ばかりは、被災された膨大な方々の明日の食糧、明日の住処、明日の小さな温かさをどうするのかというそうした切羽詰まったところに向き合っての活動でした。本当に心細かった時、真っ先に台湾が救助隊を送り込んでくれました。それが本当に嬉しくて、有難くて。翌年、仕事で台湾に行った際に、あいさつでその時のお礼を台湾の方々に申し上げました。
仕事も家庭もほっぽり出したような一年で、自慢できるようなことは何もありませんが。
あれから10年たちます。今でも津波の映像を見ると涙が止まらなくなる時があります。
あの年、被災地であった何千人という方々が、どうか今お幸せであられますようにと心から祈ります。