伊勢角屋麦酒ブログ

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ヒト嗅覚受容体アレイを用いた様々な匂い定量法の開発

伊勢角屋麦酒ファンのみなさま

おはようございます。伊勢角屋麦酒の社長の鈴木成宗です。日頃のご愛顧に心から感謝申し上げます。

さて、みなさまは人の五感の中で最も数値化されにくいのは何だと思われますか?医学や分子生物学などの専門家の方にとっては自明のことだと思いますが、これ、臭覚なんです。つまり人が感じる匂いってこれまで非常に数値化されにくかったんですよ。

例えば、聴覚すなわち音であれば、音の大きさと波形をオシログラフで表せますよね。大きさの単位デシベルなんて言葉も非常に一般的です。視覚すなわち色ならいくつかの方法がありますが、いくつかの基準となる色に分けてそれぞれの基準色の割合と全体の色度で数値化できます。しかし、臭覚って難しかったんです。

この理由を説明するのはちょっと紙面がいるのですが、簡単にいうと人の臭覚細胞には臭覚受容体といって、特定の物質と結合する部位がありまして、この臭覚受容体にある特定物質(リガンドとか言いますけど)が結合すると、(途中ちょっとはしょって)結果的にその細胞にカルシウムイオンが取り込まれて、その電位差が、電気信号として脳に送られるんですね。

で、問題なのは、その臭覚受容体の種類が400種類もある上に、それぞれの臭覚受容体に結合するリガンドも一種るだけでなく、さらに、面倒なことにひとつの臭覚受容体から送られる電気信号にもそれに結合したリガンドの種類によって強弱があるってことなんです。

うううううん。お判りいただけましたか??

で、今回画期的な先端の方法を昨日東京農業大学の数岡先生から伺ったのですが、大阪大学産業科学研究所の黒田俊一先生の手によって、標記の方法が開発されたそうなんです。

いくつかの画期的な方法が組み合わさってできている方法なのですが、まず、400種類の臭覚細胞を培養して、バイオセンサーとして使う。そして、におい分子に反応して流入したカルシウムイオンをカルシウム応答性蛍光試薬を用いて測定することで、400もある人臭覚受容体の応答を一括測定できるのです。

すごい。

これはすごい。

本当にすごい。

この秋から実用レベルになるそうで、使ってもらえる会社を探しているそうです。

私は速攻で使います。

ご興味がある方は、わたくしにご連絡くださいませ。

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