社長業
伊勢角屋麦酒ファンのみなさま
おはようございます。日頃のご愛顧に心から感謝申し上げます。
親しい方々は私が超朝型人間だということは既にご存じのようです。いつも、4時前後に起きて、朝からゆっくり風呂につかり、5時前後に出社するのが日課ですが、いろいろと考えていると早く目覚めてしまう日もあります。昨日と今日も、二日続けて夜中の2時に起きてしまいました。昨日は、必死に二度寝を試み、なんとかもう一度少しだけ寝たのですが、今朝はもう全く眠れる気配がなく、結局3時前に出社してしまいました。
私は社長業という特殊な仕事柄、忙しさのピークがほかの役員や社員さんたちとかなり異なります。社長業の最大の仕事は、決めることだと思っています。何か会社の重大な判断を下さなければならないときに、あらゆるデータを集め、考え抜いて、決断する。そして、すべての結果責任を引き受ける。それが、私の仕事の骨格です。そして、何を決めなくてはならないかという判断に対する敏感さと、決めるまでのスピードが、社長の実力と非常に高い相関関係があるように感じています。
二日ほど前に、都内出張中に、極めて重大かつ大至急決めなくてはならないことに突如ぶち当たりました。それは、何も決めなくても目の前の業務は何事もなく流れていく、むしろ私がここで何もしないほうが、現場は楽だということも瞬時に理解できました。しかし、10年以上も社長業をやっていますと、見逃しがちなチャンスにもピンチにもほかの社員より二歩ほど早く気が付くようになります。そして、その瞬間から体中にはアドレナリンが放出されます。今回もそのテーマに突如ぶち当たった瞬間にどっとアドレナリンが放出されるのがわかりました。そして、昨日すべてを決めて社内外を調整するまでの約48時間。私の体は臨戦態勢を維持しつづけ、ほかのどの仕事をしているときも、自宅に帰った後も、本を眺めていても頭の端では同じことを考え続けていました。
決めてすべてを動かした後も、まるで空手で壮絶な試合を行った直後のようなもので、すぐには気持ちは整わず結局今朝も昨夜と同じ時間に目が覚めてしまった。
これが社長の日常です。