中川電化産業株式会社の河中宏会長が亡くなられました。心からお悔やみ申し上げ、ご冥福をお祈りいたします。

私は、29歳の時にクラフトビール事業を創業しました。その年の秋、ある経営者の勉強会に参加した際、講師として登壇された河中会長にご縁をいただき、以来、今日まで、本当に沢山の教えをいただいてまいりました。はじめてお目にかかったその講演会で、いろいろと質問をぶつける私に河中会長はこう言われました。

「鈴木さん。私は貴方が好きや。あなたは必ず成功する人や。あなたは自らを過信しなさい。」と。当時、始めたばかりのクラフトビール事業がうまくいかず、うつむきがちだった私をこの言葉がどれほど勇気づけてくれたことか。

15年ほど前のある日、河中会長は愛車の私にロールスロイスを譲ってくださいました。「鈴木さん。この車が、今の鈴木さんにとって二歩先の車だということは判っています。しかし、この車に乗っている人たちが何を考えて日々生活をしているか、そろそろ考え始めるために、もうこの車に乗りなさい。そして、一日も早くこの車が似合う人になりなさい。」と。

昨日、講義をしているとき、ふと河中会長のことに触れてしまい、話をしているうちに思わず涙が込み上げてきそうになり、途中からホワイトボードの方を向いたまま話をつづけました。

河中会長の魂を受け継ぎます。

道を歩きます。

ご冥福をお祈りいたします。